川北英隆のブログ

武部利男先生

本日(12/24)、懐かしい名前に出会った。今月の日経「私の履歴書」の津本陽氏の文章に登場した武部利男という名前である。実は中学、高校時代(?)の漢文の先生だった。
だから武部利男先生なのだが、漢文を面白く教えてもらったことで記憶に鮮明である。おかげで漢文が好きになった。とくに漢詩に感銘を受け、今でも部屋の本棚に(実はほとんどの文学本を実家に置きっぱなしなのだが)岩波の中国詩人選集を置いている。その中に李白の上下があり、武部利男注と記されている。
武部先生の漢文が好きだったのは、その訳が洒脱だったからである。記憶が朧気だが、武部先生は私が高校を卒業する以前に他の高校か大学に移られたと思う。代わりの先生には悪いが、漢文の感動が薄れてしまった。
ネットで検索すると漢文の訳本がいろいろ出版されているようだ。小説の訳もある。しかし、あの洒脱な訳文にぴったりなのは李白だろうと、今でも思う。高校時代には考えもしなかったが、どうも吉川幸次郎、小川環樹、高橋和巳といった人達と近しかったようだ。
さらに検索してみると、1925年に生まれ、1981年に亡くなられているようだ。最後は立命館大学で中国文学を教えられていたことがわかる。
ブログとはいえ、少し書こうと思うと調べなければならない。武部先生のことが判明し、成果があったかな。

2009/12/24


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