川北英隆のブログ

大徳寺と猫

家内が申し込んだ日本経済新聞社の京都観光一日コースが当たったので、仕事を休み、金戒光明寺と大徳寺を参拝した。金戒寺は西翁院、大徳寺は真珠庵が目当てである。
金戒光明寺は黒谷とも言われている。大学時代、知らなかった(その近くに下宿してなかったし)。京都に移り住んでから、バスに乗って大文字山に行く途中、その大きな寺が気になっていた。今回、初めて境内に入った。
知恩院と同じ法然上人ゆかりの寺である。高台になっているから、昔は淀川まで見えたらしい。ということで、西翁院には澱看席(よどみせき)という茶室があり、それを鑑賞した。一見というか、茶室を覗きこんでも、厠のような。でも、茶の湯も日常生活の延長だから、そんなものかという一室だった。
昼食を粟田口にある「順正」の支店?で食べた(参加料金に入っている)。2000円超の湯豆腐コースだったが、高すぎるし、うまくない。少し前、南禅寺の順正で食べたことがあるが、こちらは庭が綺麗でそれなりに価値があった。粟田口の方は問題だろう。
すぐ近くにラブホもあり、男女が一台一台違う車で来店していたり(目撃したのだが)、駐車場の車のナンバープレートを専用のボードで隠していたりして、なかなか大変そうだった。ということで、環境も悪い。まあ、余談である。
大徳寺の真珠庵は一休さんの寺である。これは、襖絵や庭が素晴らしかった(特別拝観ということで、そう思っただけかもしれないが)。まあ、実際に見てください。
その後、隣の大仙院に入った。こちらは、解説の坊さんのおかげもあっただろうが、庭が良かった。
大徳寺は学生時代の下宿のすぐ近くである。当時、入ったことはなかった。友達と入ろうかといって表を通った記憶はあるが、閉まっていたのか、気が変わったのか、とにかく入らなかった。今回初めて入って、「そうか」と思った。もっとも、40年少し前の記憶は蘇らなかったが。
その真珠庵を案内してくれたオバさんによると、案内で一番注意しなければならないのは冬だそうだ。理由は、猫がすぐに国宝の部屋に入るかもしれないからだ。寒いから室内は猫にとって天国だし、入ると国宝の襖絵をひっかいたり、そそうをしたりするからだろう。猫に小判というか国宝だから、仕方ないのだろうが。

2010/03/16


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