川北英隆のブログ

重陽の節句と菊

今日(9/9)は重陽の節句、南アフリカのデイジー(ヒナギク)の話を書くのにふさわしい。今回旅行した南アフリカはケープタウンを出発点にして西海岸だった。最終目的地はナマクワランドである。このナマクワランドの先はナミビアであり、砂漠地帯になる。
南アフリカの西海岸はケープタウン付近が地中海性の気候で、冬に雨が降り、夏に乾燥する。このような気候だから、ブドウやオリーブといったイタリアと同じような植物が育ち、実がなり、食べられる。
その雨の降る冬の終わりに原野の草花が一斉に開花するということを、前回の旅行で確認した。今回確認したのは、その花の多くがキク科だということである。
グッドバンカーの社長からは花の話は聞いていたのだが、「アフリカで?」というのが正直な印象だった。しかし、前回の旅行期間中に、ケープタウンの周辺に全世界の15%(と記憶しているが、不確か)もの種類の植物が見られると聞いて、「では、一回行ってみよう」、「善は急げ」ということで出かけた次第である。
旅行の結果は、想像以上であったり、イメージの膨らませすぎだったりした。とはいえ、南アフリカの豊かさを再認識した旅行だった。現地ガイドの説明によると、南アフリカの人口は5000万人であり、石油以外は自給できる国だそうだ。「すべて」というのは大げさだが、「主要な一次産品のすべて」は自給できるだろう。金、プラチナ、ダイヤモンドといったお宝だけではなく、小麦のような日常の食料も盛んに栽培されていて、気候にも恵まれ、それこそ夢の国である。
だから、アパルトヘイト政策によって夢の国を独占しようと白人が試みたのである。砂漠に近い国なら誰も住みたいなんて思わないだろう。長年の疑問が解けた。この事実は旅行をしないとにわかに理解できないかもしれない。
と、今日のブログは不出来、重陽の節句と関係なく終わった。原稿に追われているので、これ以上の推敲も不可能だし。

2010/09/09


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