川北英隆のブログ

馬鹿ばかしい報道

昨日(9/14)の16時前、あるところで講演とパネルを行っていた。講演を始めた直後、事務局からメモが入り、「菅さん再任」を臨時ニュースとして伝えるはめとなった。それはいいとして、今日は閣僚人事をめぐる報道が主要ニュースの1つである。それに何の意味があるのか。
まあ、誰が総理大臣になるのかはそれなりの問題だろう。小沢さんがなっていたとしたら、政治と経済の風景が多少変わったかもしれない。しかし、誰が何々大臣になったとしても、何が変化するのか。変化があるとしたら教えてもらいたいと思うし、むしろ変化を望んでいるのだが、これまでの大臣を見ていると適当にこなしているにすぎない。要するに傀儡に近い。
一方で、「人事はどうなりましたか」、「人事の相談はありましたか」という質問をするために、意思決定権のある主要人物に報道陣が殺到している。そんな質問の光景にニュースの価値はまったくない。そんなことより、イチローと松阪の対決の画像の方によほど興味がある。
今は昔、企業で働いていたときに自分なりに常識とずれていたと思うのが、「来年度の役員やポストに誰がなる」という情報にあまり関心がなかったことだ。自分の来年度の上司がどうなるのかには関心がないわけではなかった。しかし、それとて、上司が誰になるのか自分で決められるわけではないから、「誰それさんがなるのか。まあ、仕方ないやろ」というものだ。ましてや、数日もしくは数週間早く、仕事の上であまり関係のないポストについて、誰がどうなると知ったところで何の意味もないのではと思っていた。
ということで、今日の各放送局の一連のニュースを見ていて、「エコではないな。しかも、生産性はゼロだな」と思った次第である。

2010/09/15


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