川北英隆のブログ

日本経済を憂う会

最近、半年に一回ほど、忙しいスケジュールを縫ってもらい、新聞にしきりと登場しているSさんプラス数人で懇談をしている。夕食を割り勘で食べながらの、気の張らない会合である。先週末は広尾近くの自然食レストランで行った。
以下、その時の議論を極端にまとめておきたい。
最近話題のデフレ論議がひとしきりあり、デフレの要因を金融政策に求めるのは間違いだと、お互いに確認しあった。そもそも、責任を誰かになすりつけたいだけだろうということで議論が集約したと思う。
その後(入り交じって議論していたかも知れないが)、日本の経営者が物を考えなさすぎること、行動しないことに議論が集中した。デフレについてもそうだが、いろいろな経営的な課題に対して、まずは自分で行動することが求められるのに、最初に他人の意見を求めたり、あげくは責任転嫁したりと、経営者らしからぬ言動が横行しているということになった。
以下、上の議論を踏まえた私なりのまとめである。
そもそも、1945年以降の日本は、進駐軍主導、政府主導、世界経済の好環境主導で発展してきた。1960年代くらいまで、敗戦後の混乱期を知恵と度胸で逆用した経営者が大成功したが、その跡を継いだ経営者はボンボンかサラリーマンだった。彼らは先代に指図されるか、政府に指図されるかであり、その指図に上手に対応したのである。その代わり、自分で考え、行動することは苦手とした。そんな伝統が40-50年も続くと頭がボケてくる。それが今日の日本だろう。奇しくも10/3に書いたブログで符合する。
「私は悪くない、悪いのは〇〇だ」というわけだ。何か、最近の日中関係を巡る主張のようでもある。

2010/10/19


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