川北英隆のブログ

マイカル:自分をネット検索

ネットで事実関係と資料を検索していたら、「これや」と思うのを発見した。100%満足とはいかないが他の資料と合わせればほぼ完璧だ。と、よく見ると見覚えがある。デジャビュなのか。
社債発行に関して、社債権者の権利を確保する観点から法的に社債管理者を設けるのが原則である。その社債管理会社にメインバンクがなったとして、社債発行会社が倒産の瀬戸際に立たされたとき、メインバンクとしては社債権者の権利のために動くのか、メインバンクの貸付債権の確保のために動くのか、ジレンマ(利益相反的な立場)に立たされる。その事例としてマイカルの経営破綻時(2001年)の社債のことを思い出し、資料を調べていたわけだ。
「これや」という検索結果の見出しは「日本公認会計士協会」となっていた。それを引用するとすれば、ページのURLを書いておく必要がある(書かなければ盗作だ)。そこで気づいた。「何か変だ」、「URLは公認会計士協会のものでない」、「文章は、ひょっとして・・・」。
実は、もう20年近く、中央経済社の「企業会計」にニュースの原稿を書いている。その原稿の1つが、このマイカルの社債のニュースだった。
曰く、「日本では社債管理会社がメインバンクであることが多い・・・(利益相反のことを書いているので省略)・・・今後、社債のデフォルトを想定しなければならないとすると、中立的な社債管理会社を設置した社債が投資家にとっての理想となろう」と。
書いたことを忘れ、ネットにアップされたものを検索して探し当てて、喜ぶ。まるでゴミと一緒に宝物を捨ててしまい、「夢の島」(今、東京都が使っているのは5代目の夢の島らしいが)に慌てて出かけて、ようやく宝物を探し当てたようなものだ。
なお、マイカルの社債事件に関心があれば、ネットで検索するとすぐに事実が判明する。

2010/12/02


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