川北英隆のブログ

アルジェリアの飯

旅行の楽しみは飲食である。飯の不味かったスコットランドやドイツの何回目かの旅行は忘れられない。その点、アルジェリアは事前の予想以上に快適だった。
まず、キャンプでは野菜が豊富に出た。とくに昼は野菜だけで満腹感が味わえるくらいだ。タマンラセットやジャネットでも店屋に野菜がかなり並んでいる。
夜はヒツジ肉を使ったスープが出る。メインは、ヒツジ肉をシチュー状に煮込んで、それをクスクス(小麦の粉をケシツブ程度の大きさに固めたもの)や小さなパスタもしくは石焼パン(小麦粉を塩水で練り、焚き火をしたときの炭火で焼く:写真は青い服の兄ちゃんが石焼パンを取り出したところ)を小さく刻んだものの上にかけて食べる。ヒツジ肉が嫌いでなければ美味いし、日本で想像するような臭みもない。肉も柔らかい。
パンはフランスパンだが、日本のように口の中を切ってしまう硬くて厚い皮をかぶったパン(何で日本はドラキュラがだけが喜びそうなフランスパンなんやろ)を想像すると大間違いだ。なかなか美味い。
食後にはリンゴかオレンジかデーツ(ナツメヤシ)が出る。茶は、茶葉を焚き火で煮込み、砂糖をたっぷり入れた後に、シェリー用よりも小さなグラスに泡立てながら注がれる。
残念なのはアルコールである。ビールはジャネットで手に入らなかった。アルジェとタマンラセットではレストランで飲めた。ビールとワインはアルジェリアの国営工場で製造されたものだそうだ(何で製造できるんやってとこだ)。ビールには「輸出用」と書いてあったが。
海外からアルコールは自由に(本数の制限はあるだろうが)持ち込めるので、中継点のドーハの免税店で入手し、入国するのが正解だったようだ。今回、アルコールは持参しなかった。タッシリ・ナジェールのテントでは、どういうわけか、(ムスリムのはずの)現地ガイドが持っていたウィスキーのお相伴にあずかった。
0461石焼パン.JPG

2011/01/19


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