川北英隆のブログ

期末試験の採点の日

今日、大学に行き、期末試験の採点を行った。卒業できるかどうか、4年生の採点の締め切りが迫っている。いろいろあって採点できていない講義があったので、集中的に作業する必要があった。
採点していて気になったのは、「就職が決まっているので」、「もう留年できないので」、「大学院を受験したので」と答案用紙に書き、「何とか合格点になりませんか」との主旨を書き添えた答案が多かったことである。これまでもそう書いてある答案がないわけではなかったが、今年はいやに多かった。学生の質が落ちているのか、それとも甘やかしが進んでいるのか。
担当している講義の採点をどのようにしているのかと言うと(学生にも言っているので公表できるのだが)、まずは素直に採点し、その後で平均点を見ながらゲタをはかせる方式である。さらに言えば、記述式の場合、多少なりとも主観が入ってしまうので、見直す余地がある。
ということだから、合格点のボーダーラインなら考慮の余地が皆無ではない(甘いと言われるかもしれないが、条件をつけて判断するだろう)。しかし、合格点よりはるかに下であれば、合格させる方法は見つからないし、無理である。
「何とかならないのか」と書く前に、そのための努力が必要だろう。そもそも経済学部の卒業要件は低いのだから(卒業するだけなら、ほとんど3年間ですんでしまい、4年目は自分の好きな事ができる)。努力しないのなら、泣き落としで合格したところで、社会に出て、もしくは進学して、ますます苦労するだけだと思う。

2012/02/11


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