川北英隆のブログ

湖南アルプス北部を歩く

草津(近江)の南東、鶏冠山から竜王山にかけては花崗岩が露出しており、アルプス的雰囲気がある。去年は田上の一帯を歩いたものの、樹木が復活、岩場が少なかった。そこで今年はと期待した。
標高700メートルに満たないとはいえ、なかなかの山域だった。写真にある天狗岩はその中でも有名な岩場だ。岩の上まで道が付いている。岩の上部に見える赤い点は人である。展望が良く、琵琶湖から比良、比叡が見える。
道沿いに岩に彫った仏像があり、また寺もある。山岳仏教の聖地だったようだ。思えば甲賀も伊賀も近いから、忍者とも関係あるだろう。
しかしながら、小さい山なので、ハイキングガイドに紹介された程度ではすぐさま(3時間程度で)終わってしまう。もったいないので、その隣りの山(阿星山)まで足を延ばした。頂上一帯は無線の中継地点となっているため、通行止めの部分があり、ルートは制限されている。南側から入り、何とか脇道を探して頂上に着いた。と、北側には立派な登山道がある。帰りはそれを下ったが、途中からほったらかしのものを含めて林道が入り乱れ、結局は悪路で終わった。
下りた地点は石部、かつての東海道の宿場町、草津から1つ江戸寄りである。旧街道に沿って古い家が所々に残っている。尺八を教える家があったのも、歴史を感じさせる。昔の東海道の何割が、現時点も面影を残しているのか、その一部を見たわけだ。時にはこんな山登りの終わり方もいいと思った。
260C0342天狗岩を.JPG

2012/10/13


トップへ戻る