川北英隆のブログ

ちびるの堪忍や

日本語は難しい。そこに地方独自の表現がまじると、日本人でもニュアンスを把握するのに苦労するだろう。昨日、「郵便局には降参や2」の「ちびる」でわが家は爆笑となった。
関西人なら誰でもとの自信はないが、大阪人の家内は「ちびる」を理解できるらしい。でも、「奈良ではよく使うな」とも言っていた。「奈良はケチ臭いのと違うか」とも。
辞書(デジタル大辞泉)を引くと、最初に出てくるのは「出し惜しむ」、「大小便を少しもらす」の意味である。
次に出てくるのが「禿びる」と書いて「先がすり切れる」意味である。ブログの「ちびる」は、この「禿びる」である。「鉛筆がちびてしもた」とは、小さい頃によく使った。
もう少し意味がないかと思い、大きな国語辞典で調べると(暇やないけど、郵便局には相当頭に来ているので)、「すりへる、すり切れる」の意味と同時に、方言として「摩滅する」とある。この方言が僕の使った「ちびる」にぴったりである。
ついでに書いておくと、「野球やテニスで小さい珠を打つ(珠には当たったものの、打ち損じたことか)」の意味にも使うらしい。確かに小さい頃、そんな時にも使ったように記憶している。
もう1つだけ。大阪では「降参や」よりは「堪忍や」を普通使うらしい。要するに「分かったさかい、もう止めてんか」の意味である。本当に降参したわけでも、許しを請うてるわけでもなく、「しつこいなあ」の意味が込められているので、念のために。
ということで、この4回連続の愚痴に対して、郵便局が「降参や」、「堪忍や」と言ってくれると、それだけでありがたいのだが。

2013/01/31


トップへ戻る