川北英隆のブログ

京都の店・近又2

御幸町四条上ルの近又に食べに行った。今年、お節を注文した店である。前回食べに行ったのは友人の出産祝いを兼ねたものだった。古い料理旅館で、登録有形文化財になったともある。
家内の知人に言わせると、出汁のとり方が尋常ではなく、削り鰹をどっさり入れ、良い昆布を使っているとか。その出汁の分、薄味である。すぐに醤油や塩を振りかけたくなるクセがあるのなら、近又は避けたほうがいい。もったいない。前回も友人は「味が薄い」と不満気だった。
今回は祇園祭の前に鱧を食べようというので出かけた。と、異国の言葉が聞こえる。韓国人との推測だったが、賑やかに宴会をしていた。「竹島はどうなったんや」と思わなくもなかったが、美味いものは美味いのだろう。聞くと、海外からの観光客も多いとのこと。その分、店では座敷に料理を運んでくるのも忙しそうだった。
美味かったのは、鱧の皮の部分を軽く炙った刺身、稚鮎の焼き物、鱧の炊き込みご飯だった。他の料理もすべて夏仕立て、器も夏仕立て、京都の夏の美味を堪能できた。

2013/07/10


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