川北英隆のブログ

日本の山歩きに必要な装備

3000メートル級の山や北海道から東北北部の山ならともかく、関東以西の2000メートル前後未満の山に春から秋にかけて行くのなら、大した装備は不要に近い。トレーニングはしておくべきだが。
と書くのも、山歩きを始めたいとの質問を受けたからだ。勧める方法は、まずは1000メートル程度の山を何回か経験しておくことである。山だから迷うこともありえる。その対策として、地図を持参し、わかっている道でも、地図上でどこを歩いているのか確認すること。そうすると地図の見方も自然と身に付くし、確認後に不運にも迷っても、元の場所まで引き返すことが可能となる。
ということで、まず地図が必需品である。この地図とセットなのがコンパス。できれば高度計も付いた時計を手に入れておきたい。高度計は地図を見るときに役立つ。のブログで何回か書いたように、この時計があれば見知らぬ街に旅行するときも役立つ。
装備で欠かせないのが靴である。1000メートル程度の山ならスニーカーでも登れるが、下りはやはり軽登山靴がいい。下りはついスピードが出るし、足も疲れているので、つま先を岩にぶつけやすい。そのとき、軽登山靴だと衝撃を和らげてくれる。僕自身、登りはトレールランニング用のシューズ(軽いから)、下りは軽登山靴というのが好きだ。当然、リュックにどちらかの靴を入れて歩くことになる。
装備としてリュックサックが必要になる。日帰りなら30リットルかそれより少し大きめがいいだろう。最近はパラシュート用の軽素材(CORDURA)を使ったものが主流となっている。軽くていい。これに加え、雨が降った時に中身が濡れないようにリュックカバーを購入しておくか、まず中身をビニール袋に入れ、それをそのままリュックに入れるかする。
上着はユニクロで十分である。シャツは長袖が基本である(袖を折れば半袖になる)。下着は綿よりも化繊がいい(乾きが速い)。靴下は、これもユニクロのものを使っている。低山なら、登山用の靴下を買わなくても、それで十分である。少し高い山に春や秋に登るのなら、防寒用に適当なフリースを入れておけばいい。汗や雨で濡れたとき用に、状況を判断して適宜着替えもリュックに入れておく。ズボンはできれば専用の物を買っておきたいが、雨が降らないかぎり綿パンでもいいだろう。
雨具は、低山なら傘で十分だ。ただし、少し高い山を歩くつもりなら、風除け、朝露除けも兼ねてゴアテックスの上下を揃えておきたい。ゴアテックスに代わる素材もあるが、今のところ性能的にゴアテックスの信頼性が高い。
最後に水筒だが、ペットボトルで十分である。これに粉末のスポーツドリンクを溶かしておくといい。糖分が入っているので行動食代わりにもなる。説明書きの倍程度に薄めるのがお勧めである。温かいものを飲みたいのであれば、そこらで売っている500ミリリットル程度のサーモスを使う。
そうそう、万が一のため、懐中電灯(できればLEDのヘッドランプ)も持参したい。思ったよりも時間がかかり、暗くなり始めたときに安心である。このヘッドランプ、地震対策用にもなるし。

2013/08/03


トップへ戻る