川北英隆のブログ

猛暑の原因はアホか

最近、「アホか」と思うのが天気予報の解説である。たとえば、日経のネットニュースを見ると(テレビの天気予報でもいいが)、「猛暑招く2階建て高気圧」とある。この解説に何の意味があるのか。
「株価が冴えないのは企業業績が良くならないからだ」と言われれば、「ほな、企業に頑張ってもらわんと」ということになり、意味がある。これに対し、「2階建て高気圧」、つまり太平洋高気圧とチベット高気圧がドッキングしたからと言われたって、「それで、どうしたらええんや」としかコメントのしようがない。要するに、猛暑の説明になっているようで、本当はなっていない。暑いものは暑い。
対応策がないことをとやかく説明されたところで、説明された側は苛立つだけだ。「猫や犬が喋れないのは、実のところ猫や犬は人間ではないから」と、もったいぶって説明されるようなものだ。「えらく暑いのは気象庁のせいやおまへん、高気圧が悪いさかいに、それを叱っとくれやす」と言われても、言われたほうが戸惑うか、「アホんだら」としか、言葉の返しようがない。
このような天気予報は今年の夏に限らない。何でこのような馬鹿げた解説が流行るのか。気象庁の責任逃れが究極に達したのか。それとも解説になってない解説を聞かされ、「そうか、今年は暑いのか」と、変に納得する愚民が多くなったのか。とにかく情けない現象である。

2013/08/12


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