川北英隆のブログ

シャコを食べるのは至難の技

今回のタイ旅行は面白かった。完全な遊びだし、山登りという精神的なプレッシャーもなく、精神的にすっきりしていた。それに加えて最終日の前日に最悪かつ最良の事件に遭遇したから。
最終日、バンコクの西南西にあるアンパワという水上マーケットの町を見に行った(写真)。
夕方から夜がいい(これは試みなかったが、ホタルが見られる)との触れ込みだったので、F氏の勧めで昼前にミニバスを使い、バンコクを出発した。パヤタイの北にあるバスの溜まり場(正確にはビクトリアモニュメントのバスターミナル)で80バーツを支払った。待合で少し待っていると、よく理解できていないが(次回にうまく行くとはかぎらないが)、何となく行き先をアナウンスされたと感じたので、車に乗り込んだ。市内から(正確にはパヤタイの北側から)アンパワまで、1時間少しかかったと思う。
水上マーケットは比較的狭いようだった(端から端まで歩いたわけでない)。少し歩いた後、定期便的なボートでアンパワ見学と洒落こんだが、その実態は、ほとんどは寺院見学だった。木の根で覆われた寺院の横で飲んだお茶はご利益がありそうな雰囲気だったものの、信心深くない者にとっては飽きてしまう。
アンパワからの帰路、ミニバスに乗り込んだ瞬間、熱帯特有の大雨に遭遇した。道路が所々冠水し、ミニバスがハンドルを取られ、少し怖かった。雨はすぐに上がったものの、チャオプラヤ川を渡ってバンコク市内に入った瞬間、ほとんど車の動かない渋滞に巻き込まれた。バンコク中心部に落ちる稲妻も見えた。結局、通常なら1時間ちょいの道程を4時間近くかかって出発点のパヤタイ北のバスターミナルに戻った。
バスを降りた後の目的はシャコ料理である。しかし当日、シャコの生簀のある中華料理屋の通りは、多くの店が停電していた。街路樹が電線に覆いかぶさって停電となったのか、木の枝を切っている光景もあった。通りにはどういうわけか、灯りの点いている店と、ロウソクだけで商売している店があり、その理由は不明だった(自家発電している店があるのだろうか)。
目指した中華料理屋は停電していた。中に客がいたので入ろうとすると、従業員が「停電で閉店した」という。「ええっ」とあきらめ、「では、バックアップに残してあった東北料理店かな」と歩き始めたところ、数十歩で通りが一斉に明るくなった。「まだ前の店から遠く離れていない、それじゃあ再挑戦」と店に引き返したところ、「また来たんや」と歓迎された。店は再開していた。
当日は金曜日、夕方まで天気が良かったはずだ。予定どおりに早く着けば、店は超満席でテーブルに着けなかったかもしれない。大雨が降ったのも、停電したのも、渋滞に巻き込まれたのも、すべて災い転じてとなった。
ということで、待望のシャコ料理に到達した。前回(9/1)、でかいシャコが美味かったことはあらかた話をしたし、シャコの横に美味かったビールのコップも写しておいた。
水上マーケット.JPG

2013/09/03


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