川北英隆のブログ

お節介な自動販売機と地方都市

今日の日経を読んでいたら(昨日と異なり、今日は役に立ったというか、考えさせられたことに)、自動販売機が性別や年齢を確認して「これを買うたら」と勧めるという記事に反応してしまった。
記事の写真によると、実際に東京駅にあるらしい。最初に断ったように記事に文句はないが、そんな自販機を導入したJRには「余計なお節介」と言いたいような(実際にお目にかかっていないので想像だけだが)。パソコンのソフトにもよくあって、特にマイクロソフトがお節介である。それと同じ顰蹙を買うこと請け合いだろう。
そのお節介のどこがいけないのかというと、中途半端なところだと思う。ほぼ相手の気分になって勧めるのならともかく、適当に大括りにして勧めるから、「そんなん欲しない」、「とっとと買わせてくれや」、「喉が乾いているし、もう電車に乗る時間やし」ということになる。それとも、「何がほしいのやろ」という、自分で自分がわからないアホな日本人が多くなっているのか。
今の大型スーパーもそれに近いのではないか。全国一律の商品しかu並んでいないことが多い。地方都市の楽しみの1つは、その地にしかない食べ物を見つけることにある。そんな地方都市に大型スーパーができると、全国区の商品が地方の商品を駆逐する。これでは文化の衰退である。この点、京都の町はまだまだ楽しい。東京の築地が人気なのも、日常接しているスーパーにないものがあるからだろう。
人間は多様である。その多様な人間を性別と年齢だけで判断するなんて原始的すぎる。もっと進化してから(機械が進化するのは別の意味で怖いが)、投入してほしいものだ。

2013/12/23


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