川北英隆のブログ

アルゼンチンに危機再燃

今日、エコノミストと話していると、関心はアルゼンチンに集中していた。2001年にアルゼンチンがデフォルト(債務の不履行を)したのは日本でも知られている。その被害を直接受けたからでもある。
アルゼンチンは親日的だそうだ。そもそもは戦前の話らしいし、僕はまだアルゼンチンに行ったことがないのでよくわからない。また、山好きにとってパタゴニアが有名だし(同名のブランドはこのアルゼンチンのパタゴニアに由来する)、南極に近いフェゴ島とその近海は探検家の活躍の場だった。それだけに是非行きたい国の1つである。
日本人にとって、アルゼンチンといえば「母を訪ねて3000里」だろう。子供の頃、「何でアルゼンチンなんやろ」と、少しだが疑問を感じていた。そもそも「母を訪ねて3000里」がアニメになる前から(アニメは1976年とのこと)、絵本か子供向けの本に登場していた。子供の頃のアルゼンチンの、貧しいだろうし、牛しかいないような状況からすると、イタリア人であるマルコの母親が「何でアルゼンチンに行くのや」と不思議だったわけだ。
しかし、ある日(いつか覚えていないある日)、戦前のアルゼンチンが豊かな国だったと知った。1929年の恐慌直前には世界で第5位の富裕国だったとの記述もある(ウィキペディア)。当時、大量の移民で賑わったそうで、マルコの母もその一人との設定だろう。さらにそのアルゼンチン、実は1970年にはノーベル化学賞受賞者も出している。多くの国が憧れる、それでいて経済力だけでは実現しない。この点、アルゼンチンは先進国なわけだ。
しかし、何が悪かったのか、土地所有制度と政治だと思うが、アルゼンチンは少しずつ国際的な地位を低下させ、ついに2001年にデフォルトという失態に至ったわけだ。しかも、近い将来にデフォルトの再現もありうる。
親日国だけに日本が支援し、再建を助けてはどうだろうか。アフリカ全体と同等か、それよりも重要な国だろうと思う。
その代わりにアルゼンチン・ワインを日本人がたらふく飲めるように無償で提供してもらうとか。メンドーサとは言わないでね。
注:メンドーサとはアルゼンチン・ワインの主要産地。

2014/01/24


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