川北英隆のブログ

建仁寺で風神雷神に会う

昨夜から早朝にかけ、京都市内は久しぶりにまともな雨だった。起きると涼しかったので大文字山を散歩した。帰って来て、ついでに昼飯前の京都の寺社訪問をしようと思った。近くの建仁寺である。
建仁寺の境内に一度だったか入ったことがある。祇園近くでの飲み会のついでだった。残念ながら、拝観時間が終わっていた。寺の前も何回か通っていて、大きな寺だとは知っていた。
京都五山(臨済宗の五山)の1つである。順に、南禅寺、天竜寺、相国寺、建仁寺、東福寺、万寿寺である。南禅寺は五山の上と位置づけられていたため、6山になっている。また、「万寿寺なんて聞いたことないやん」というところだが、現在は東福寺の一角に塔頭としてある。
今回、建仁寺には祇園側から入った。一力のある花見小路を南に下れば入口である。でもこれは裏口入門である。しかも花見小路の南の端、歌舞練場の隣が賭博場(競馬の場外馬券売り場)となっていて雰囲気が台無しである。三門は境内の南側にある。日本の寺院として当たり前か。
境内に入ってほっとすると、すぐに半夏生の庭を特別拝観できるとある。場所は両足院。見たいとは思ったが、昼飯前の拝観と思っていたので時間不足、諦めた。
本坊から入ると、方丈と法堂を一緒に拝観できる。500円/人だった。そもそも何があるのか知らなかったのと、山から帰って慌てて出かけたのでカメラを持参しなかった。これが少し残念だった。というのも、写真OKだったから。
今日は、俵屋宗達の風神雷神図屏風(ただしキヤノンによる細密複製)が特別展示されていた(普段、どうなっているのか知らないが、「特別」と書いてあったのは確か)。本物は京都国立博物館に寄託されているとのこと。
また、方丈にある海北友松の龍を初めとする襖絵(障壁画)がすばらしい(これもキヤノン製で、本物は京都国立博物館にあり、掛軸に形を変えているという)。周囲の庭とともに、禅寺の雰囲気を十分に伝えている。庭の緑が落ち着いた色になっている梅雨時の、それも雨の翌日だったから余計に良かったのかもしれない。
帰りも祇園側から帰った。相変わらず賭博場に人があふれている。別に賭博禁止とは言わないまでも、政府公認の博打を祇園の真ん中でやることはないやろと思う。観光の京都を売り出そうとしているのに、政策の矛盾であり、恥である。どうせなら京都駅の南側にでも(そこに住んでいる人に謝るべきかな)もって行けばいいと思う。
そう思いながら、ついでだから南座横の祇園饅頭で和菓子を買って帰った。

2014/06/29


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