川北英隆のブログ

京都の店・枝魯枝魯

枝魯枝魯(ぎろぎろ)という「くずし割烹」の店に行った。「くずし」とは料理の方法で、作法を崩したという意味ではない。この店、知人から聞いていた。先月に予約の電話をしたところ、つながらない。
2日ほど連続でつながらなかったので、廃業したのかなと思っていた。というのも、コストパフォーマンスがいいと聞いていたので、コスト倒れで倒産したのかもと憶測した次第である。
場所は高瀬川の西側、民家、アパートが並ぶ狭い通りの一角にある。1階はカウンター、2階が椅子席となっている。今回は2階で食べたのだが、窓越しに高瀬川が見え、店の前の通りとは景色が一変する。
料理は確かに美味い。最初に(くずした)鱧の入った吸い物が出てくる。それを味わっただけで、店のレベルがわかった(なんて、生意気か)。吸い物好きの者にとってはたまらなかった。
そうそう、料理はコースのみ。注文しなくても出てくる。値段は5000円なのだろう(アルコールを飲んだが、それを加えても大して値段にならなかった)。それでいて本物の懐石の味が楽しめる。最後のデザートも、デザートなんてどうでもええと思っている僕が感心するくらい美味かった。
外人に人気のようで(ガイドブックに載っているのだろう)、カウンターも椅子席も白人で埋め尽くされていた。なお、枝魯枝魯は東京の神楽坂、ハワイ、パリにも店を出しているそうだ。
最後に、残念だったのは、予約してくれた知人がワイン好きだったのに、種類が少なかったことである。でも高いワインがいっぱいあっても飲まない(飲めない)のだから、僕にとっては同じなのだが。

2014/10/23


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