川北英隆のブログ

ソコトラと言えば竜血樹

ソコトラ島で一番有名なのは竜血樹である。ドラセナ属の木である。写真がそうだ。実はドラセナは日本でも庭木として植えられる。実家にもドラセナがあり、50年近く経過している。
ソコトラ島のドラセナからは竜血(赤い樹脂)が採取される。この樹液から、木にも竜血という名が冠された。
ススキ状の、しかしそれよりも短くかつ厚い葉が特徴である。葉の全体の形状はソテツにもやや似るが、やはりそれよりも短い。大きくなると写真のようなキノコ状になる。高さは10メートルを超す。養分の少ない土地では歯の密度はもう少しまばらである。いずれにせよ、その独特の形状は、慣れると遠くからでも識別できる。
近隣種はカナリア諸島にもあるとのこと。また、昨年11月に訪れたキューガーデンでも竜血樹を見たが、それは幼木であり、写真のような独特の形状ではなかった。
この竜血樹は絶滅危惧種である。ソコトラ島にはトラはいないがヤギがたくさん飼われている。そのヤギさん、竜血樹の幼木をバリバリ食べて竜となり、人間の食欲から逃れたいと思っているらしい。ということで、ソコトラ島を何日か歩いたものの、自然の中で竜血樹の幼木を見ることはなかった。
260A0208竜血樹.JPG

2015/01/07


トップへ戻る