川北英隆のブログ

遠方から来たりて友と食う

何て大袈裟ながら、久しぶりに楽しい会食が実現した。いつもながら、三国志の桃園での誓いではないが、互いに助け合おうとやんわりと約束した3人が、いつもの左々舎でフグを食べた。
多分、後の2人は忘れているだろうが、何かにつけていい加減ながら意外に義理堅い僕はその誓いを覚えている。3人、何をするわけではないものの、定期的に飲み会をしていて、その最近の場所は左々舎に定まっている。
今日は、1人が「白子が食いたい」というので注文しておいた。出てきたのはえらく大きいもので、久しぶりに美味かった。一見、モチみたいなのだが、食べるとほんわりしていて、じわっとコクがある。ヒレ酒の何杯目かの注ぎ酒が急に輝いた。
その白子、いい値段だったと思う。勘定がいつもより数千円高かったから。
それで3人が何の話をしていたかというと、相場の話であり、住居の話であり、日本人の祖先の話であり、年老いた両親の話が主だったか。そうそう、自分自身の耄碌自慢もあった。
実はもう1人、桃園の誓いを交わしていないものの、その後に加わったメンバーがいる。しかし3人よりも少し若く、職場でこき使われているとかで、今日は参加できなかった。それを肴に、「今さら仕事をガンガンやりたくないねえ」というのが、今日の締めだったはずだが・・。
地下鉄の駅までの帰り、近くの「いしばし」というすき焼き屋が美味いとかで、1人が酔った勢いで暖簾を仕舞おうとしていたお姉さん(60歳くらいの)に、「ここで食べるといくらなの」と聞いた。恥ずかしいので少し離れて、しかし聞き耳を立てていたところ、2万円くらいとか。「それだと、脂っこいものが食べられなくなっているし、今日の白子付きのフグの方が安いし、ええなあ」と思った次第である。

2015/03/13


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