川北英隆のブログ

バミューダから見た教育と出産

バミューダからE氏が一時帰国した。学校が8月末まで休みなので、一族郎党8名が「日本が恋しい」とバミューダを脱出したという。日本の食に対する渇望もあるのだろうが、単調な気候、地形のせいもあろう。
そんなE氏が言うには、政府の文系大学・学部に対する予算削減方針には深慮遠謀があるという。それは、文系に進学するのは理系と比べて女性の比率が高いことからすると、要するに「女性は大学に進学するな」「早く結婚して子供を産め」という意味だという。究極の少子化対策である。そんな政策を正面切って公表できないから、搦め手から攻めてきたことになる。
僕の意見は、そんな深い意味の政策ではないのではないかと思っている。むしろ文系の学問は教養や歴史に関するものが多いことから、「教養なんて身につける必要なし」、むしろ「身につけるのは害」というものだと感じている。
日本の政治家になるのに教養は大きな比重を占めない。それに国民が教養を身につけたら、政策に対していろいろいと文句を言う。国民が従順に政治に従うには「教養が障害になってしまう」のだろう。この点、理系は即戦力として役立つ。たとえば、兵器を作るには必要不可欠である。
バミューダのE氏の説を100%支持するものではないが、実質的には彼の主張するような効果が期待できる。僕の説と合わせると、大学教育に対する現在の政策は、戦前の「富国強兵」「産めよ、増やせよ」の政策に近いと思えてくる。国民を実質支配し、機械として扱おうとしているのかもしれない。言論の自由を否定する発言とも符合するし。

2015/07/11


トップへ戻る