川北英隆のブログ

パリのモロー美術館を思い出す

ブログを読んで、知人から失礼な(?)メールが届いた。「川北さんって絵に関心があったのや」という内容である。当たっていないわけではないが、思い出したのがモロー美術館の訪問である。
1977年の秋(10月)、ロンドンとパリに出張した。通産省の時のことであり、退官間近の数人を引き連れての調査出張だった。
学生時代に学んだ語学の財産がまだ少しは残っていて、それなりに対応できた頃である。フランス語も少しは対応できた。第3外国語としてのフランス語は諦めたんやないんかいな、というところだが。
その出張の合間に(土日を使ったように思う)、あこがれていたパリ郊外のシャルトルに列車で行き、大聖堂を見学した。ゆったりと波打つ麦畑の向こうに尖塔が頭を覗かすという有名な光景には出会えなかったが(そこまでの時間はなかった)、ステンドグラスに感動した(そう記憶している)。
パリに戻り、裏通りっぽい場所にあるギュスターヴ・モロー美術館を訪ねた。板の大きな門を鉄の輪っかでノックした。しばらくして管理人が出てきて、中に入れてくれた。有名な絵の何点かは出張中だったものの、建物の中には夢のような世界が展開していた。
今でも、機会があればもう一度訪ねたいと思っているし、パリで何を見ればいいかと問われれば(僕に問う物好きもたまにいるので、といっても、たんなる飲み話でだが)、モロー美術館を紹介している。
以上、ブログでは絵の趣味について3回書いた。ついでにいうのなら、「毎日ほどブログを書いていたら私生活を暴露することになるのでは」と聞かれることがある。本当のところ、絵の話題に象徴されるように、書かないことはほぼ徹底して書いていないのでご安心を(何に安心するのかいな?)。

2015/11/11


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