川北英隆のブログ

東京は森下にあるちゃんこ深井

京都の料理は和食か、どういうわけかイタリアンである。その和食はまさに「京都」であり、京都から見てB級和食はあまりない。そのB級というと失礼だろうが、ちゃんこを食べたくなった。
ちゃんこやお好み焼など「京都」でない和食や、さらには海外の料理をあれこれ食べたいのなら、とりあえず大阪に行けばいいのだろうが、意外に行く機会が少ないし、行ったとしても知り合いが少ない。このため、どうしても京都で食べられないものを食べる機会は東京になる。
ちゃんこに戻ると、20年くらい前から10年間くらい、森下の深井に時々通った。最初は日本格付研究所のK専務(現在)に紹介してもらった。店主は確か相撲部屋出身だと記憶しているが、間違っている可能性もある。モクズガニ(奈良のケガニ)を連想させるオジさんである。看板もそういう風になっている。
その後、東京を離れたこともあり、無沙汰していた。それが今回、急に思い立って行ってみた。電話をして、すぐにオジさんが出たとわかった。店に着くと、オジさんが「顔を覚えている」とのことだった。
「しょうゆ」ちゃんこを注文した。その他に味噌、塩、カレーがある。野菜類が煮えた頃、つくねをその場で丸めて鍋に入れてくれる。これで完成である。後は、美味い、美味いと食べるだけ。オジさんは少し年をとっていたが(他人のことは言えないが)、ちゃんこの味は昔のままだった。
今回失敗したのは、コースを頼んでおかなかったことである。その場でちゃんこと簡単な突き出しを頼んだ。突き出し(とくに白子のポン酢)も美味かったのだが、コースだと刺身をその日に仕入れてくれるとか。
とはいえ、久しぶりに満足な鍋だった。

2016/03/04


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