川北英隆のブログ

若者の資産運用はドル建てで

現在の大量の国債発行と日銀の国債購入による大量の資金供給政策に出口がない。このことは6/21に書いた。南海トラフによる激震よりも、大量国債発行による金融市場の歪と、その暴発が恐ろしい。
金融市場の暴発の可能性はいずれどこかで書くとして、では、保有している資産をどうすればいいのか。この点は2000年頃から一貫して述べていることだが、外貨建て資産の保有しかない。それも今となっては米ドルが中心か。
国内で生活せざるをえない老人の場合、金融市場の暴発の可能性を恐れて大量のドル資産を持つことは、あまり望ましくない。目先の円高に備え、ある程度、円資産を持たざるをえない。もっとも、米ドルが(トランプが大統領になり、めちゃくちゃしないかぎり)暴落する可能性もきわめて小さいから、ドル資産を大量に持ったとしても、さほどリスクは大きくないのだが。
一方、日本で勤める若者の場合、すべての金融資産を米ドルにしたとしても、リスクはきわめて小さい。というのは、将来の賃金が円で支払われるから。その将来の賃金の金額は、定年までを想定すると、きわめて大きい。つまり、将来まで考えると、大量の円資産を保有しているのに等しい。
言い換えれば、若者にとって、出口のない、いつ暴発するかもしれない円資産が多すぎることになる。残念なことに、将来の円資産をドル資産に換えるのは、不可能ではないが、難しい。そこで、手元にある円資産だけでもドル資産に換えることが賢明な行動になる。明日の生活に必要な分は円で持つとして、それ以外はドルにすることである。
ドル資産は、たとえばアメリカ国債は証券会社でいつでも買える。今となっては米ドルも低金利である。しかし、プラスであり、日本国債と比べて多少の魅力がある。ということで、早速、証券会社に電話してはどうだろうか。

2016/07/07


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