川北英隆のブログ

東京エレクトロン東顧問とパネル

何回か登場してもらった東京エレクトロンの前社長、現在は取締役顧問の東哲郎氏を招き、京都大学東京オフィスでセミナーを開いた。東さんに喋ってもらい、その後、パネル形式で好き勝手に質問した。
何回か東さんの話題をこのブログで載せている。トップ経営者と間をそんなに空けず、複数回会える機会は少ない。その中で、東さんとは日本取締役協会での委員会が絶妙の機会となり、何回もお会いしているので、貴重である。それも、東さんは並みの経営者ではない。だから、何回も話題にあがるわけだ。
前から感じていたことなのだが、東さんは東京エレクトロンを「光った企業」に育てただけのことがあり、発想が前向きである。従業員数1万人以上の企業だから、それだけの人数を率いるのは責任が重いだろうとの質問に対して、「1万人以上が自分の味方だから(力になる)」との発想で切り返す。こういう企業だから(もちろん、事業展開にも積極的であり、合理的な判断を繰り返しているから)伸びる。
現在、東さんは取締役相談役に下りられた。これに対して「相談役というポストは望ましいのか」との質問がフロアからあった。答えは「望ましくない」「とはいえ、東京エレクトロンの場合、社長職の継承をスムーズに行うためには仕方ない」とのことだった。東さんは創業者に対しても65歳定年制を設けたそうである。同時に、顧問を多くの日本企業が設けている理由として、社長や会長の給与が低すぎるので、リタイアした後も面倒を見る風習があると指摘されていた。
東京エレクトロンは売上高営業利益率を25%にまで高めようと計画している。この利益率を達成するために必要なことは、「顧客(半導体メーカー)の顧客(消費者段階での利用者)のニーズを知ることが重要だと答えられた。要するに、最終消費者の動向である。その動向を誰よりも早く知り、半導体メーカーに提案し、時代の流れに合致とした半導体製造装置を提供していくとの方針である。
その他、いろいろと思い知らされることが多かった。そこまで考え、行動し、失敗してもさらに前向きに考えている。日本企業に決定的に不足しているバイタリティを持った企業が東京エレクトロンだと思った次第である。

2016/09/28


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