川北英隆のブログ

長老ヶ岳から和知富士へ-3

長老ヶ岳で腹ごしらえした後、南西尾根に向かう。この尾根、最初の小ピーク(884メートル)までは南南東に伸びている。まず、頂上の左手にある電波塔に向かう。その先、雑木林の中の明るい尾根が続く。目印のテープが付けられている。
稜線が広く、また下草がほとんどないため、踏み跡は明瞭でない。登りもそうだったのだが、長老ヶ岳には石英の塊が時々転がっている。そんな中、884メートル峰の手前で水晶を拾った。小さいながら、石英に付いたクリアな水晶である。過去に拾ったうち、一番結晶が明瞭かもしれない。
884メートル峰から尾根の向きが南西に変わる。ピークは広く、まだ木々の葉が落ちる時期ではないので進むべき尾根探しに少し苦労した。
ほんの10歩程度東に向かい、そこから南に下るのが正解である。方向に注意しながら、東に行き過ぎないように注意したい。
尾根は引き続き落葉樹の中である。すぐに小さなピーク(850メートル)を越す。当初、想像していたよりも小さなアップダウンがある。しかも、850メートルのピークの下りから岩が現れる。イノシシかシカだろうか、ヌタ場があり、また道に体を擦り付けた痕が何箇所もある。
822メートル峰へは比較的大きな登りとなる。ピークの手前から長老ヶ岳の稜線と電波塔が広葉樹の間から見える。ピークからは行く手の稜線と、地図上に明確に記されている稜線の南側の岩場が見える。後で調べてわかったのだが、その付近の稜線上には仏岩と呼ばれる大きな岩がある。
822メートル峰の下りも、884メートル峰ほど複雑ではないが、東に行き過ぎないように注意が必要である。少し下ったところで、30度程の角度で少し南を向いた尾根が分かれるので、それを下ればいい。
稜線の右側はしばらくの間、植林となる。このことはグーグルアースで確認できる。グーグルアースでは稜線上の道も非常に薄く描かれている。この付近でテープが多くなる。実はこのテープ、稜線に再び岩が現れ、植林が消えると少なくなる。
752メートル峰を越すと大きな岩が現れる。どれを仏岩というのかは分からなかったものの、734メートル峰までは今回歩いた尾根の核心部かもしれない。細い尾根上の一本道なので迷うことはないが、適当に岩を巻いて進む必要がある。
734メートル峰を越すと比較的平坦な尾根になる。一登りすると675メートルの和知富士に着く。展望はない。欠けた三角点と、「和知富士」の表示がある。
和知富士からほぼ南に向きを変え、稜線を下る。最初は緩やか、その後は急な下りとなる。ドングリが落ち、テングタケなどのキノコが多い。350メートルの鞍部まで下った。地図上にある東西に鞍部を越す道は不明だった。そこで予定どおり、尾根を南にたどり続ける。踏み跡はしっかりしている。
386メートルのピークに登ると急に人臭くなる。というのも、稜線に獣避けか、古びた網が設置してある。送電線の巡視路の標識もある。次の小ピークから南南東に向いた尾根を下る。急なうえに倒木があるため歩きにくいが、明瞭な道があり迷うことはない。小さな谷に下りると林道に出る。林道を下ると数分で車道に出る。地図上の大迫と長瀬の中間地点、グーグルマップの櫻田のすぐ東である。長老ヶ岳から3時間20分かかった。
ここから和知まで50分弱、車道を歩いた。
写真は途中で見たヌタ場である。木の間に2つ水たまりが見える。
ヌタ場.JPG

2016/10/02


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