川北英隆のブログ

カジノ法案は愚民政策そのもの

カジノ法案がこの国会で成立しそうだ。カジノ推進を支援する知人もいるが、僕としては大いに疑問を持っている。何故今さら新たなギャンブルを導入する必要があるのか。愚民政策としか思えない。
最近のテレビコマーシャルを見ていつも思うのは、ギャンブルの宣伝が多いことである。その最たるものが宝くじである。いつの間にか前後賞を合わせて10億円とか。国民の賭博心を煽っている。もしも宝くじがギャンブルでないと思っているのなら、それは認識の誤りである。
その他、競馬、競艇のコマーシャルも流れる。最近、競輪は見た覚えがないが。
そもそもこれらのギャンブルで全員が勝つことは不可能である。もちろん勝つ者もいるだろうし、天才的な才能を持った者もいるだろう。しかし、これらは多くの犠牲の上に成り立っている。大多数はその犠牲者にしかなりえない。
期待配当金額(100円投じた場合、平均的に何円返ってくるのか)は、宝くじ47円、日本の競馬や競輪などは75円、パチンコ97円、海外でのカジノのゲームは95-96円だとか(某外資系証券会社の日本法人の資料による)。
日本のカジノの場合、国や地方自治体が売上(掛け金)に対して上前をはねるそうだから(そう聞いているから)、競馬や競輪程度になるのかもしれない。
ギャンブルで確実に儲けるのは誰なのかと言えば、胴元であり、それを影で操る政府である。このことをしっかり記憶してカジノに逝く、ではない、行くのがいい。
もう一点、日本のギャンブルの種類を増やそうというのは、もっと遊べ、金を無駄に使えと言っているわけだから、「一億総活躍社会」と矛盾するだろう。もしくは、働いて得た金をそっくり政府が吸い上げようとしているのかも。いずれにせよ、国民を馬鹿にし、もっと馬鹿になれと言っている策としか思えない。

2016/12/03


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