川北英隆のブログ

株式投資は生情報と疑問が重要

DeNAのキュレーションサイト(まとめ記事サイト)がインターネットメディアを揺さぶっている。そういうサイトや関連のネット動向について、某所で少し議論になった。
株式投資の場合、情報が重要である。損しても自己責任だから、情報の扱いに慎重になり、さらにはメディアの癖を理解しておかなければならない。
情報に関して、「あんちょこ」が時代の流れである。学生の勉強であればWikipediaもあんちょこの一種である。メディアであれば、今は紙ベースの新聞というよりも、ネットでの配信であり、もっと進めば(後退すればかな)キュレーションサイトとなるのだろう。
僕自身は古い人間だから、紙ベースの新聞を購読している。後はネットでそれぞれのメディアのサイトに入る。もしくはグーグルニュース(キュレーションサイトの一種だが)でざっと記事を追う。
紙ベースの新聞には大きな利点がある。一覧性である。ネット新聞と異なり、小さな記事にもふと目が行く。それが重要なことも多い。大きな記事は新聞記者の感想が入ってしまっていて、見方が偏っている可能性が大きい。この点、小さな記事はほぼ事実だけが書いてある。また、紙ベースでは、見出しだけのことも多いが、いろんな記事が目に入るので大局観が得られる。つまり、局所的な記事にとらわれることが少なくなる。
キュレーションサイトは独断と偏見、そしてDeNAのように間違いの塊かもしれない。キュレーションサイトにだけ頼っていると、騙されないまでも、関心事項にだけ注意が集中してしまって、大局的な見方ができなくなるかもしれない。
情報をSNSに頼ることも多いのではないだろうか。僕は馬鹿々々しい(時間の無駄でもある)ので使っていないが、使うとどうしても世の中の流れに乗ってしまうのではないだろうか。トランプの当選を予測できなかったアメリカの新聞社は、この世の中の流れを把握できなかったとされる。
世の中の流れに乗るのは群れることでもある。群れるとその集団の話題にいつも付いていけるなどの楽しいこともあるのだろうが、下手なサッカーと同じで株式投資ではヘボいことになってしまう危険性が大きい。天才であれば、世の中の流れに乗って楽しみつつ、片方でその流れを冷めた目と脳みそで評価し、他人と違う行動をとれるだろう。極端に言えば、だまし討ちである。しかし、誰が天才的に行動できるのか。
とりあえずの結論である。株式投資するのなら(大切な資金を値下がりするリスクにさらすわけだから)、自分自身で生の情報を見ることをお勧めする。何回も書いているように、投資しようとする企業の製品やサービスを試してみる。企業のサイトに入って、そのサイトを読む。とくに投資家向けの情報を読む。さらに、サイトの親切度合いや見やすさは、経営者のスタンスや能力を表していることが多いから、そこから本当に投資家のことを考え、すばらしい経営しているのかどうか判断する。とりあえずそんなところだろうか。
くれぐれもメディアや第三者の言葉を鵜呑みにしないように。鵜呑みにしたら胃腸ではないが、財産を痛め、壊すだろう。

2016/12/09


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