川北英隆のブログ

棒鱈が錦に並んで京の暮れ

時間的な余裕が少しできた。そこで、年の暮れが始まった錦を歩いてみた。買わないのに錦ブラする観光客が多過ぎて邪魔なので(そういう僕もそうか)、朝一番に近い10時をめがけて通りに入った。
目当ては、昨年だったか、写真を撮り損ねた棒鱈である。関東人には分からないだろうが、関西は棒鱈の文化である。お重にこれがないと正月気分がしない。ゴマメ、黒豆、ごぼうのハリハリ、そしてもちろん数の子が必需品だろうか(子供の頃は好きでなかったが)。これらが何か分からなければネットで調べてほしいもんだ。
この時期、錦には棒鱈を並べた店が何軒もある。1本1万円が相場のようだ。高いようだが、大きな鱈の干物だから、炊くのが大変、炊いたらすごい量になる。そもそも1本を食べる大きさに切ることからして大変らしい。
20年か30年ほど前には、実家では1本だったか半身だったかを買い、炊いていた。その前に買った店に頼んで押切でカットしてもらっていた。それを水に漬けておいた後、ゆっくり炊くのだが、ガスコンロだと燃料代がかかるので、工場跡で練炭をいこし、その上に鍋を置いていた。
手間がかかるから、出来上がった切り身を買ってもえらく高いらしい。もちろん京都には、ちゃんとしたものを売っているのだが。
写真は錦で一番立派な棒鱈である。他の店のものより一回り太った鱈である。この店だけ値札がない。2万円はするのだろうか。
錦の棒鱈.JPG

2016/12/14


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