川北英隆のブログ

今の日本の社長は昔の係長か

昨日、買い物に対するポイントへの執念が少し変だと書いた。イメージするに、コマセに群がる魚のようだ。そんなコマセを巻く企業に対しては、「どうせなら値引けや」と思う。日本を堕落させた真因は、企業が意地汚く、商売の本質を考えてないからだと思う。
友人のOも僕も、ポイントって体のいい値引きで、そのポイントの何割かは流れてしまうから、企業側に有利な制度だと考えている。
昔の大阪人なら、「兄ちゃん/姉ちゃん、ポイントよりも、ここですぐに値引きしてや」と交渉するに違いない。ここで、「してや」のイントネーションがポイントとなる。フラットに発音しない。「や」の音を下げるのが、命令的になり、正しい発音である。
ということで、ポイントはコマセだと思っている。
それに、レジでうるさい。「何々カードありますか」といつも聞く店がある。以前は「いいえ」と真面目に答えていたが、最近は首を横に振るだけにしている。いずれ、すぐ上で書いたのと同じで、「ポイントよりも、ここで値引きしてや」と答えそうである。
日本の企業は商売の本質を間違えている。20年程前から、コストカット、とくに人件費のカットに血眼になった。もちろん、無駄な人件費をカットするのはいいことだと思う。でも、コストカットするのが本当の経営だとなったのには驚いた。知り合いが、「今の社長って、昔の係長の仕事しかしてへんのと違う」と語った。真相を突いている。
ポイントとかコストカットとか、細かい発想しかないのであれば、経営者失格である。経営者たるもの、もっと大胆な発想で企業を成長軌道に導かないといけない。
数日前、アリペイのことを書いた。アリペイの政府を含めたシステム全体として僕は敬遠するが、でもそれが日本企業独自のシステムとして発展するのなら大歓迎である。
何でアリペイ的な、もっと言うと20年近く前からあったペイパル的な発想が日本でうまれないのか(ペイパルって何かって思うのなら、調べればいい)。日本の経営者が働いていない証拠である。
日本の経営者の報酬が非常に低いことにも、納得できる理由がある。多くが係長だから。「でも、係長にしては高いなあ」との声も聞こえてきそうだが。

2017/09/13


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