川北英隆のブログ

インターネットの便利さに感動

インターネットの便利さには、時々、思い出したように感動する。ケニアでのアンボセリだったか、日本の友人に「サファリに来てるねん」と連絡したときが最初の感動だろうか。
アルジェリアの南部の山でも日本に連絡した。ラオスのルアンパバーンでは、翌日泊まる昆明のホテルを即座に予約できた。
逆に、コンゴ川ではほとんどネットに繋がらなかった。「地の果ての果て」と、別の感動をしてしまうほどだった。
それだけ、世界が狭くなっているというか、行動の自由を縛られてしまっているというか。
そんな今日、カリフォルニアのバークレーにサバティカルで滞在している共同研究者SS氏とネットでデータと資料のやりとりをした。時差も丁度良く、日本の朝がカリフォルニアの午後である。何往復したのか数えていないが(正確に覚えていないが)、3往復しただろうか。質問を受け、データを外部データベースからダウンロードし、そのデータと意見を返し、それに対して参考資料が送られて来る、そういう具合である。
何千キロ離れているのか知らないが、そんな遠くの知り合いと、まるで向かい合っているように対話と物の交換ができるのは、2000年代初には考えられなかった。最近まで、ダウロードできるデータには速度の限界があった。ネットで送れるデータは小さなサイズに限定されていた。会社や大学のメールシステムを自宅で使うことはできなかった。
そういうものの、僕はまだクラウドをあまり使っていない。使うと便利なのだろうが、個人的情報をクラウドに置く気がしない。多分、クラウドを使うともっと便利になるだろあ。研究室や自宅はもちろん、外出先でもデータをもっと自由に扱えるようになるだろう。
そう思うのは、今回、送るデータファイルの容量が30メガ近くなったことに起因している。そのデータをG-mailで送ろうとすると、さすがに拒否され、クラウドに置くようにと指示された。それはやりたくないので、ファイルを分割して送った。
「でも」と思う。クラウドをあまり使わないのは日本の企業や役所と同じかもしれない。世界の流れから取り残されつつあるのではと思ってしまう。久しぶりにネットに感動したついでに、「クラウドに対するスタンスを少し変えようかな」と思わなくもない。

2018/02/11


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