川北英隆のブログ

プロトレックが生き返る

今年1月、山でも町中でも愛用していたカシオのプロトレックが壊れた。1/31に書いたように、時は刻むが、方位や高度はもちろん、時刻合わせもできなくなった。修理に出そうとしたところ、部品保存年数(10年)が過ぎたため不可能だと。時計の死亡宣告である。
症状としては、前にも書いたと思うが、日付の表示部分に「OPEN」との文字が示される。カバーが開いている状態と同じだということらしい。部品の接触不良だろう。
その後、半年以上が経過し、時間が1分程度狂ってきた(遅れた)。「いよいよダメかな」と覚悟することにした。意識のないまま衰弱していく年寄りを、そのまま見守るようなものである。
そんな先日、電車を待っていて少し時間があった。何気なく、そのプロトレックの文字盤を見ていた。「せや、暇やし、一回気合を入れてみようか」と思い立ち、平手で2、3回文字盤部分を叩いてみた。プロトレックのいいところは、多少手荒に取り扱っても壊れないところである。
叩いていると、何と「OPEN」が消え、曜日の表示になった。接触が戻った証拠である。そのまま静かに放置し(手荒に取り扱って再び臨終されると困るので)、半日後に時間を確認したところ、ぴたっと合っていた。電波時計として電波を受信し、1分程度の遅れを補正できたことになる。
それから数日経つ。順調である。これでしばらくは大丈夫だろう。新しい時計を買わずに済むので、少しうれしい。時計を集める趣味もないし。

2018/11/07


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