川北英隆のブログ

やっぱりアマゾン川は巨大

アマゾン川、一度見てみたい川だった。コンゴ川を下ったとき、大きいとは思ったが、船が時々川底の砂に乗り上げた。ナイル川は細かった。ミシシッピ川の中流域はまだ見ていない。
長さではアマゾン川(6416キロ:理科年表、以下同じ)はナイル川(6695キロ)と競っている。数字で示したように、かつてはナイル川が長いとされていたものの、今ではアマゾン川の方が長いとの説が出され、強まっている。長江(揚子江、6380キロ)、ミシシッピ川(5969キロ)とも大きな差がない。ちなみに日本一長い信濃川は367キロである。
このように長さは微妙なものの、流域面積では他の大河を圧倒している。アマゾン川は705万平方キロ(日本の国土の約19倍)あるのに対し、これに次ぐのがコンゴ川の370万平方キロ、ナイル川335万平方キロ、ミシシッピ川325万平方キロである。
流量はどうか。年間の統計がなかったものの、月別最大流量は(http://azeta.jp/tiri/4-5/river.htmlのグラフを目の子で読んで)、アマゾン川21万立方メートル/秒、エニセイ川8.0万、コンゴ川5.5万、長江5.0万、ガンジス川3.7万、メコン川3.0万、ミシシッピ2.8万であり、ますます他の大河を圧倒する。ついでに書くと、アマゾン川の最小流量でも他の大河の最大流量を大きく上回る。また、コンゴ川は流量の変化が小さく、年間流量ではアマゾンに次ぐとされる。
今回のアマゾン川はマナウスで見た。河口から直線距離で1200キロある。季節は、雨季が終わり、乾季に入って1、2ヵ月程度経過していた。それでも川幅は圧倒的だった。かつて見た長江の河口付近と変わらないように思えたが、その長江の中流域やコンゴ川とは大差だった。現地で感じたのは、アマゾン川と他の川を比べるのは「かわいそう」である。
今回アマゾンを見たマナウスは、アマゾン川の支流、ネグロ川の北側にある。ネグロ川はマナウスの少し先でアマゾン川の本流と合わさる。この合流地点では、ネグロ川のタンニンを多く含んだ黒い水(しかも暖かくて軽い)と、アマゾン本流の土砂を多く含んで茶色い水(冷たくて重い)とが、混じり合わないまま流れる様子が見られる。この状態は100キロ以上も続く。
写真はその合流地点である。川の北側から上流部を見たものである。手前が黒く、奥が茶色い。
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2019/08/24


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