川北英隆のブログ

鴻の巣山

今週の山は簡単に済ませた。ノルマ的になってしまい、疲れたこともある。また今週は天候と仕事の都合が難しそうなこともあった。加えて、土曜日の山歩きのパターンから脱したいとの思いもあった。そこで鴻の巣山にした。「どこの山や」というところか。
まさか京都からでも遠い豊岡ではない。でも鴻が山の名に付くからには田んぼが近くにあるはずだが。
場所は京都の城陽市である。京都駅からJR奈良線で城陽駅まで行き、そこから歩きである。本当のところ、JR奈良線沿いの山を歩くついでに立ち寄ろうと考えたこともあった。しかし実現していない。そこで今週は息抜きを兼ねて鴻の巣山(118m)を選んだ。駅は標高30mくらいだから、高度差は散歩程度である。
「なーんや」と馬鹿にしては罰が当たる。鴻の巣山の西の麓には、奈良時代から祀られてきたという水度(みと)神社がある。しかも本殿が重要文化財に指定されている。室町時代の建物とか。
それだけではない。神社の林、それは鴻の巣山に続いているのだが、シイとカシが素晴らしい。「こんなに立派なのは珍しい」と、つい感心してしまった。
駅から鴻の巣山まで、ゆっくり歩いて往復1時間だった。
駅からJRの線路沿いに南へ歩き、並木道で東に折れる。並木道は水度神社の参道である。少しずつ登ると、並木が立派になり、参道だとわかる。今回は立ち寄らなかったのだが、線路を西に渡った側に一の鳥居があり、その近くに城陽市の市役所がある。そもそも城陽市がどんな町かは知らないが、どうも水度神社を骨格にして形成されたのではないだろうか。
それはともかく、神社の境内に入るとシイとカシを中心とした常緑広葉樹林が広がる。とくにシイ類が目立つ。本殿に参った後、境内の右手側から鴻の巣山に登っていく。城陽市の散策路となっている。シイとカシ、それにサクラなどの混じる道をのんびりと歩き、少し北に折れるようにして山頂に出る。
展望台がある。比叡山、愛宕山、天王山、六甲山、生駒山が見えた。これらのうち、六甲山が近いのは意外だった。
まさに低山というか丘というか。それにしては山城国、つまりかつて都だった大和から見た山背国の地理的な位置がわかり、今週も「いい山歩きだった」と満足した。
写真、上は水度神社の入口、下は神社の後に広がるシイの森である。
20211113水度神社.jpg

20211013シイの樹林.jpg

2021/10/13


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