川北英隆のブログ

モスクの公共性とトイレ

今回のサウジアラビアの旅行のようにバスでの移動が長距離になると、トイレ事情が問題となる。山旅なら道路にバス(車)を止め、「男はこっち、女はあっち」と草むらを利用するのだろうが、観光の場合はそうはいかない。
レストランの利用も昼に限定される。ガソリンスタンドが頻繁にあるわけでもない。そこで活躍したのがモスクである。中心である礼拝場の他、沐浴場が備わり、そこにはトイレもある。厳格な仕来りの宗教であるため、男女の別がしっかりしている。そもそもは信者のための施設ながら、それを現地ガイドが何回か利用していた。
気をつけないといけないのが男子である。僕もマレーシアで初めて出会ったときに戸惑ったのだが、沐浴の施設が、昔の日本の男子向け小用トイレに似ていることである。そもそもサウジアラビアには西洋式の小用トイレがほとんどない。
沐浴用に大きく長い溝があり、そこに水道の蛇口がある。それを使って信者は手足や口をすすぎ、礼拝に向かう。
綺麗さが違うから「これやない」と気がつくのだが、今回の旅行で誰かが間違えそうになったらしい。知人が「罰当たりめ」と笑っていた。
先に書いたジェッダの有料トイレに追記しておく。4人用のカードが10リアル(350円)と書いた。残念ながら1人用はない。海岸沿いの散歩道では、ピクニックがてら木陰で食事をする家族の姿が多かった。その風習に合わせているのだろう。それに水の貴重な地域だから、水洗方式のトイレのコストは高い。仕方ないのだと思う。
写真はジェッダのトイレ用自販機である。京都の事情は、外人にとって大変だろう。ジェッダを見習えばいいと思った。
20230225トイレ用自販機.jpg

2023/02/26


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