川北英隆のブログ

トンガリ山へ

丹波篠山西部の山を目指して早朝の電車に乗り、スマホの位置情報をオンにしようとして驚いた。通信不能だった。これでは地図ソフトが使えず、位置もコースも分からない。予備の地図は開けたので、GPS機能を使えば山の中でも位置だけは分かる。どうするのか。
最初に登る予定の西寺山は一般的な山ではない。コース情報はうろ覚えに近かった。覚えていたのは、トンガリ山から西寺山へと縦走でき、その登山口が明瞭なことだった。トンガリ山には立ち寄らない予定を変更し、縦走することにした。
JR福知山線の古市駅で降り、旧街道の町並みに出る。かつては播磨や大阪から篠山へ向かう街道が古市で交わっていた。今はその道が国道になっている。
古市を西南西に抜けると国道372号線に出る。踏切を渡り、今田(こんだ)町上小野原に向かう。今回は歩道のない国道を歩き、不来坂(このさか)集落の先にある峠を越えたのだが、実は村中を旧道が通っているので、「危険な車」を避けられた。地図ソフトが機能していれば簡単に気づいたのだが。
峠付近から国道に歩道がある。その先は旧道も使いつつ、車に気を使わずに歩けた。上小野原では蛙の宮と呼ばれる住吉神社に寄った。10月の例祭には蛙踊りが見られるらしい。
その250mほど先で国道は県道と交差する。その県道を北に歩く。四斗谷(しとだに)の川沿いの道である。西寺山が左(西)に大きい。四斗谷を堰き止めた井根口池の横を通り、四斗谷の村に入る。トンガリ山(丹波槍)が姿を見せる。名の通りの山容である。
四斗谷の村を北西に歩き、薬師堂に着く。横にある鳥居をくぐると妙見宮への参道である。それがトンガリ山へと続いている。
植林の中のジグザグ道を登ると妙見宮跡に出る。石の構造物と小さな祠とが残されていた。薬師堂のすぐ上に建物があり、それが今の妙見宮とのことだが、元々はトンガリ山の中腹にあったのだろう。
その先もしっかりとした道が続く。傾斜が緩やかになり、530mの等高線ピークに達する。NHKの共同アンテナがある。落葉広葉樹林の中、尾根が北に向く。トンガリ山も姿を現す。岩が点在する斜面を急登し、トンガリ山(620m)の山頂に達した。小さな祠がある。妙見宮の奥宮だったのかもしれない。
山頂からはほぼ四囲が見渡せた。白髮岳と次に向かう西寺山が大きかった。いずれ歩こうと思っている西光寺山(713m)も近かった。
上の写真はオロ峠下から見たトンガリ山、下はトンガリ山の山頂である。
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20230318トンガリ山山頂.jpg

2023/03/18


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