川北英隆のブログ

日本経済の成長の軌跡

高度成長期とそれ以降を含め、日本経済はどのように推移したのか。それを一番端的に表しているのが経済成長率(国内総生産の成長率=GDP成長率)である。
手元には1955年度以降のデータがあった。太平洋戦争が終結し、日本経済が落ち着いた頃である。僕が生まれてから5年が経過しているから、記憶が微かに蘇る。
5円札、10円札があったかな。調べると5円札も10円札も1955年まで発行されていたらしい。5円札か10円札かは定かでないながら、札を誰かにもらったような・・。
その当時の経済成長率は最近までの中国並みである。1960年代の実質経済成長率は年率10.0%あった。名目はもっと高く(物価が上がっていたから)16.3%に達する。この成長率は1970年代の中盤以降まで続いたが、73年から74年にかけての石油危機(原油価格の高騰)によって終止符が打たれた。
それでも1990年まで比較的高い成長率が続いた。実質で4%台、名目で6%に達している。もっとも1980年代の後半は日本経済のバブルだったから、実力はもう少し低かったようにと思える。とはいえ、1980年代の成長率でさえ、アメリカの不評と警戒感を買い、経済摩擦を引き起こした。" Japan as Number One"とも言われた。これらも今の中国と同じかもしれない。
1990年代から2000年頃にかけて、バブルが崩壊した。不動産価格が大きく下落し、「財テク(資金運用で大儲けできる)」とはしゃいでいた企業は大打撃を被った。そんな企業に大量の資金を貸し付けていた銀行も大きな痛手を被り、日本の金融全体の健全性が揺らいだ。結局は経営が傾いた銀行に対して政府が公的資本を入れ、金融システム健全性の維持に努めざるをえなくなった。
バブル崩壊とそれ以降の副作用によって経済成長はガタガタになった。名目も実質もゼロ近辺で推移している。2008年のリーマンショック、11年の東日本大震災が加わり、日本企業が縮こまった。
2012年後半以降に安倍政権の経済対策があり、足元の新型コロナのパンデミックも明けて楽観ムードが漂い、経済成長率はプラス圏内に入るようになった。ただし、今後どうなるのかはまだまだ余談を許さない。
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2023/10/01


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