川北英隆のブログ

日本経済新聞社の決算メモ

しばらく前の新聞を整理していたら、たまたま日経新聞社の決算公告を見つけた。2023年12月末決算の数値である。日経新聞社はマスメディアの中で収益力が高いと思っている。そこで少し分析してみた。
連結決算の数値と単独決算の数値とが掲載されているものの、前年度の数値はないので、ネットから数字を得た。
グループの資産  6292億円:うち日経新聞社 4874億円
グループ純資産  3625  :うち日経新聞社 3200
グループ売上高  3665 :  うち日経新聞社 1735
グループ営業利益  114 :  うち日経新聞社 100

売上高の増加率:グループ 2.3% 日経新聞社マイナス1.0%
営業利益の増加率:グループ マイナス37.2% 日経新聞社マイナス24.0%

以上から、日経新聞社グループとしての利益は、その多くを日経新聞社自身に依存していることがわかる。
そこで日経新聞社自身の決算だけを見ることにする。
すると売上高当たり営業利益率(計算すると2.0%)が低く、新聞自身の利益率が薄い。また、前年との対比では、昨年7月から新聞購読料が上がったにもかかわらず、売上高が減少(マイナス1.0%)している。減少幅は22年12月期の3.1%より小さくなっているとはいえ、値上げをきっかけに新聞離れが進んだのかもしれない。
ちなみに21年12月期の売上高は2.1%のプラス、20年12月期はコロナの影響を受けたのか6.3%の大幅なマイナスである。
23年の決算に戻ると、新聞の売上高が減少したことに加え、人件費や物価が上昇していたことから、営業利益は上記のように24.0%と大幅なマイナスになったとみられる。
日本における経済専門紙としての日経新聞社、政府が「貯蓄から投資へ」を旗印に掲げ、さらには金融教育に力を入れているのは追い風である。とはいえ、足元の経営はなかなか厳しいようだ。株価が上がれば購読者も増える、そう経営者が考えたとしても何の不思議もない経営環境だろう。

2024/04/07


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