オリンポス山からの帰り、世界遺産のメテオラを訪問した。下山の日にメテオラの近くに1泊して翌日にいくつか修道院を訪問し、その翌日にアテネに戻り、夕方の便で帰国した。そもそもオリンポス山の位置がメテオラに近かったから可能だった。
メテオラに近い町はカランバカである。世界遺産の南西側に位置する。宿泊したのはそこから北西に2キロばかり離れたカストラキという町だった。
メテオラは礫岩が隆起し、削られ、特異な崖を形成している。カストラキはその崖の下に位置している。そんな町に宿泊するのが最善だとの判断だっただろうし、実際にも、崖の上に建てられた修道院の訪問に至便だった。もっとも、カストラキの町に土産物屋は少ないし、観光地価格だ(値段が高い)と思えたのだが。
それはともかく、カストラキに泊まった翌日の午前、聖ニコラオス・アナパフサス修道院と、その奥というか、より高い岩の上にあるメガロ・メテオロン修道院を見学した。2つは一緒に歩ける範囲内である。
メテオラの修道院は(見た限り)どれもそうなのだが、岩峰に石段を刻み、訪れるようになっている。修道士たちの生活に必要な食料品などの物資はロープを使って運ばれる。
とはいえ、テレビで紹介されているような壮絶な生活空間ではなかった。世間から近く、観光客はバスで訪問し、岩峰の石段を上がるだけで(といっても普通の爺婆には大変ながら)、修道院に到達できる。本堂の撮影禁止が残念なのだが。
2つの修道院を訪問し、カストラキに戻った。昼食後に自由時間があったので、メガロ・メテオロン修道院への散策路から分岐しているヴァルラーム修道院へと、趣味の合ったI氏と向かった。途中、大きくないリクガメを2匹見た、愉快な散策だった。加えて知ったのは、どの修道院も3ユーロで入れることだった。
ホテルに戻った後、土産物を探しがてら、地域の中心であるカランバカへとバスで出かけた。1.5ユーロだった。帰りのバスの時間が不適当なので、タクシーを現地ガイドが交渉した。1台6ユーロ、4人で割り勘にすると1.5ユーロだった。「ふーむ」である。
修道院がどんなものなのか。3つとも岩峰の上に建物があり、修道院まで石段が刻まれているのは共通のスタイルだった。修道院の本堂の内部は、聖ニコラオス・アナパフサス修道院は比較的質素だったが、メガロ・メテオロン修道院とヴァルラーム修道院はシャンデリアで飾られ、荘厳さを誇っていた。
写真は順に、聖ニコラオス・アナパフサス修道院、メガロ・メテオロン修道院(上部の岩の上に建物が少し見え、下の岩に聖ニコラオス・アナパフサス修道院が見える)、メガロ・メテオロン修道院の本堂、ヴァルラーム修道院である(左の岩の下部から右の修道院の岩の下部に向かって橋がかかっている)。
2024/10/08