川北英隆のブログ

bristlecone pineとは

bristlecone pineとは何か。そんな質問が来たので(嘘やん)、答えておく。bristlecone pineは世界一長寿の植物として知られている。現在ではタスマニアにもっと長寿の木があるとも言われているが、真実かどうかは確かでない。
この木は、アメリカのカリフォルニア州、シェラネバダ山脈のもう一つ東側にあるホワイトマウンテンに群落している。地図で探すと、シェラネバダ山脈の東側の谷に、南からLone PineとかBig Pineとかの地名があるが、そのBig Pineから東に、ネバダに向かって山越えする道がある。その道の越す峠がホワイトマウンテンの入口である。ここには樹齢5000年近いbristlecone pineが見られるという。屋久島の縄文杉のように観光名所としておらず、どこに5000年のbristlecone pineが生えているのかは明らかにされていない。この政策もまた嬉しい。
9年前、我々は二日をかけてホワイトマウンテンを歩いた。
一日目はbristlecone pineの森の散策である。森といっても、普通の森ではない。bristlecone pineは赤茶けたドロマイトの岩盤かつ乾燥地に育っているため、大きな盆栽のような、クネクネもしくはゴツゴツした幹が目立ち、葉が少ない。そんな奇妙な姿の木が至る所に生えている。ドロマイトの岩盤にしか育たないようで、ホワイトマウンテンでは、その山裾の、特定の何箇所かに群生しているだけである。そのうちの主要な箇所を回ったが、何しろ広いので、5000年のbristlecone pineがどこに生えているのかは結局わからなかった。
もう一日は標高4342mのホワイトマウンテンを登るためである。なだらかな山だが、距離が長いため、一日かけて山頂を往復した。お花畑が続き、マーモットが遊ぶ楽園である。
いずれも、標高が高いので高山病に要注意。日本からアクセスするにはレンタカーしかないが、運転も、高山病に罹ると危険である(我々の場合、友人が交代で運転していた)。
なお、bristlecone pineはホワイトマウンテン以外でも見られる。実際、我々は別の山でも見かけたが、ホワイトマウンテンに比べると貧弱だった。

2009/05/12


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