川北英隆のブログ

京の横道での遭遇

昨日のブログで書いた客引きで思いだしたのが、大学生のとき、同じ木屋町と河原町の間で遭遇した一瞬の「事件」のことだ。
確か、大学の同好会(今は無き山歩会)での飲み会が終わった時のことだった。
場所は木屋町と河原町の間、もう少し正確には四条を少し上がった(知らない人のために書いておくと、四条の少し北側の)、河原町寄りの店だった。当時、その辺りには、今あるようないかがわしそうな飲み屋ではなく、学生向けの格安の店が点在していたと思う。というのも、飲み会というと、いつもその近辺だったから。
夏近くで、半袖だったと思う。しこたま飲んで食べて、三々五々分かれ、河原町に出ようと何人かで歩いていた時のことだった。向こうから来た数人の集団とすれ違うやいなや、そのうちの一人にいきなり腕を掴まれた。べたっとした、冷たい、幽霊に掴まれたような感触が今でも残っている(って、ほんまに幽霊に掴まれたことがあるんかいな)。腕を掴んだのは化粧の濃いそうな女で(瞬間だったので顔の記憶があいまいだが)、昨日の客引きと同様に何か叫んでいた。
事件はそれで終わりである。別にどこかに引っ張り込まれて襲われたわけでもなし(そうだったとしても、一対一なら圧倒的に勝ったと思うが)、女はすぐに腕を放したし、こっちに何か実害があったわけでもない。ということで、就職して京都を離れ、そのまま忘れていたが、7年前に京都に何十年かぶりに戻り、思い出していた。昨日、それを再び思い出したというわけだ。
ついでに書くと、昨日壊れた歯の詰め物だが、家から歩いて5分近くの歯医者に朝一番に行き、すぐに直してもらった。昨日の小凶はすべて解決し、2回もブログのネタになったというわけで、目出度し目出度しである。

2010/04/22


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