川北英隆のブログ

ここは地の果て東京

何て書いたら、「一緒にするな」って、アルジェのカスバに怒られるかもしれない。でも、東京の地下鉄で見た2つの地の果て的な光景を記録に残しておかずにはいられない。
両方とも東京の地下鉄、丸ノ内線の車内である。用事があり、大手町から御茶の水まで乗った。その行き帰りの出来事だ。
最初の光景。大手町で一緒に、3人だったと思うが若い女性が乗り込み、向かいの席に座った。その1人の恰好が何となく変なのに気づき、目をやると、ガラの悪い中年の男性のように大きく脚を広げて座っている。しかも、鏡を見ながら化粧をしている。顔は普通であり、ガラが悪そうなわけでもない。
じっくりと見るわけにいかないので、目を何往復かさせながら確認したところ、脚に物を挟んでいるわけでもない。化粧が終わっても、1駅間はその格好のままだった。なお、はいているのがミニスカートか短いズボンなのかは確認できなかった。
世の中、進んだものだ。男と女が同質化したのか、女の方がより男性化したのか。蠅がブンブン、ウォンウォン飛んできて卵を産みつけたらどうするんだろうと思ってしまう。
次の光景は、同じ地下鉄での帰りである。若い女性が便所座りで車両の片隅に座りこんで、化粧をしている。ついでに長い髪を、ハタキであるまいに床を掃かんばかりにバサバサさせ、ホコリを振り撒いている。脂粉の臭い(匂いではない)が車両の反対側まで流れ込んでくる。顔はというと、眉をかなり薄くさせていた。昔、田舎には黒いベンジョバチ(便所蜂、そう呼んでいたウジを食べる蜂の類)がよく飛んでいたが、そんな雰囲気である。ベンジョバチさんには申し訳ないが。
そうそう、両方とも昼間の話である。東京に本当に日が昇っているのだろうかと思ってしまう。だから地の果てである。まあ、地下鉄だから、日が昇っていないように思えても仕方ないのだろうか。

2011/02/01


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