川北英隆のブログ

猫の日に北アフリカを思う

今日は猫の日。今日に起きたことではないが、リビア情勢が緊迫してきた。経済発展と政治を考えさせる事件である。今年は歴史に残る年となる。
昨日、京都関西は一気に春めいてきた。猫に鯉違う恋の季節が到来した。ワゴ、ワゴとうるさい。
北アフリカから中東にかけてのアラブ各国も冬の眠りから覚めたように、革命が相次いでいる。昔なら農民一揆といったところだろう。
今、国民が動くのは、豊かな世界が目の前に広がっているからに違いない。私が北アフリカで訪れた国は、ブログで書いたアルジェリアと、3年前、リーマンショック直前のモロッコである。それぞれの国は、ある場所はバブル的状態、他の場所は何十年と変化なしの状態だった。豊かさに手が届くようになると、不満が生じるのは当然なのだろう。ましてや、40年も独裁政権が維持され、その政権に近い者だけが甘い汁を吸っていたのでは。
しかし、北アフリカの政権がこんなに簡単に倒れるとは予想できなかった。アジアでは倒れそうで倒れない政権があるというのに。逆に考えると、北アフリカの方がはるかに開かれた社会になっていたということである。深い闇ではなく、薄明にあったと表現できる。開かれた社会に飛び出すと、よほど愚かな指導者が登場しない限り、経済的発展を視野に入れた政権が樹立するはずだ。楽観的だが、そのように考えている。その証拠は、今のところ、革命の生じたエジプトやチュニジアが小康状態にあることだろう。

2011/02/22


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