川北英隆のブログ

東京に送り出す

昨日は大学院、今日は大学の卒業式だった。卒業する大学院の学生とは、今年は卒業前後にパラパラ会う。昨日、東京にいて不在だったせいもある。卒業する大学生とは今日会った。
大学生が就職する先のほとんどは東京の企業である。最初の配属先が東京とはかぎらないが、聞いているとやはり東京が多い。「まあ、気をつけて行くのやねえ」ということである。
正直なところ、東京は福島原発から200キロメートル離れているから心配は少ないのだが、原発の事故が長引けば影響が累積してしまう。それに春から初夏にかけて、しばしば太平洋の北側に偏って高気圧が張り出して北東の風が関東に吹くので、その時期が最悪だろう。夏になれば南東からの風となり関東は安心(東北は問題)になるが、今度は電気不足と暑さだ。
女子学生も一人いたが、彼女は地震の当日は銀座の不動産屋にいて、その時に地震に遭ったとのことだった。「東京駅に預けてあったキャリーケースを取りに歩いて戻ったが、問題はホテルを新宿に予約していたこと。ネットで調べると10キロ位の距離だったので、駅でじっとしているよりは歩こうと思い、出発した。しかし、ハイヒールがネックになってしまったので、それを脱ぎ、(キャリーケースに入れてあった)靴下を何枚も履いて2時間半歩いた」と言っていた。
たくましい。これなら今後、少々のことがあっても乗りきれるだろう。他の学生も彼女のたくましさを見習い、大地震後の混乱を生き延びて欲しいものだ。

2011/03/24


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