川北英隆のブログ

錦市場のウソと真実

京都を代表する観光スポットの錦市場。東西に伸びる一本の通りだが、味わい深い。大学生の頃、物見遊山で一回通ったが、「何やこりゃ、実家の近くと変わらへんやん」で終わった。最近では違うが。
錦市場の何がすごいのか。それは、数十年前の地方の市場の雰囲気をそのままに残していることだろう。というと、「地方とは置いてる品物が違うで」との反論が出てきそうだが、「そんな固いことを言わんと」というところだ。
そんな錦の紹介番組が最近は多いし、歩いていると撮影の現場に出会うことも多い。気になるのは、地元の評価と、放送での解説のギャップである。
中でも漬物屋の評価が異なる。京都に漬物屋は多いが、錦の糠漬けで美味いのは寺町からすぐの(東側から錦に入ってすぐの)高倉屋である。他の店の糠漬けは「調味料で漬けた」漬物でしかない。千枚漬けは糠漬けではないので評価は分かれるが、家内に言わせると(こっちはいつも買って来る店と大差ないと思うのだが)錦の少し南にある老舗の「大藤」が一番だそうだ。ちなみに京風奈良漬(それって何やと京都に住んで一番最初に思った)は美味くない。やっぱし奈良で買わんとアカンと思う。
魚の焼いたのは、通りの中ほどに賑々しい店があり、安いのだが、「冷凍物」だそうだ。実は隣の店で焼き魚を買って勘定していたところ、その賑々しい店の品物が目に入り、「安いなあ」とつぶやいていたのだが、焼き魚を買った店の名物オバさんが「そっちは冷凍」とささやいてくれた。
というわけで、いろいろあるのが錦市場である。

2011/06/06


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