川北英隆のブログ

京都の夏と祭り

今日の京都は晴れていた。気温は33度まで上がったらしいが、からっとしていたので、そんなに暑さを感じなかった。夕方、非常勤を頼まれている同志社まで歩いたところ、御所は夏本番だった。
というのも、ニイニイゼミが鳴いていたから。
6月末の晴れた日にも、鴨川沿いでニイニイゼミの鳴き声を聞いたようにも思うが、あまりはっきりしなかった。もっとも、草原ではすでに虫(キリギリスではない)が鳴き始めている。ツバメも子連れで飛ぶようになった。
思い出すのは、同志社に通っていた頃、室町通り(南北の通りで、地下鉄の通る烏丸通りの西にある)を歩くのが好きだったことだ。室町には、昔からの着物や繊維の会社がたくさん残っている。
その通りを夏に歩くと祇園祭の山の準備が見られる。祇園祭の行事一覧によると、明日から鉾や山の組立が始まるらしい。室町でも始まるだろう。祇園祭の進行具合が手に取るようにわかると、否応なしに祭り気分が盛り上がってくる。
そんな室町にもたくさんマンションが建っている。繊維の衰退が室町をマンション通りに変えていっている。そんなマンションに住むのもいいとは思うのだが、問題は、まず町会費の高さだ。鉾や山を町内で維持しているから当然だろう。町会費は優越的地位の代償と考えれば、祭り好きにとっては何でもないのだろうが、もう1つの問題は、町内での付き合いだろう。何せ、室町では祭りの数日は一斉に休みになり、車の通行が禁止となる。鉾や山が通りを占拠するから。マンションに住むサラリーマンも、「すみません、祭りなもんで」と会社を数日休む必要がありそうに思う。
残念ながら、僕の住んでいる地域は鉾や山を直接維持していないので事情はよくわからない。もっとも、町会費は高い。宵山(7/16)には菊水鉾から日和神楽というのが特別にやって来る(八坂神社の御旅所=四条寺町までお囃子を奉納した後、ついでに寄ってくれる)。それに対し、町内からお布施を渡している。また、八坂神社が町内の神社なので、町内会が定期的に参拝する。間接的に祇園祭と菊水鉾を支援しているわけだ。

2012/07/09


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