川北英隆のブログ

山の分校2

大学の勤務は時間が自由だろうと、外から見えるかもしれない。実のところ、それは誤りである。山に行く時間がない。民間企業であれば自由になった土日に仕事をしていることが多いから。
ということで、ふと考えたのが、出勤の途中で山に登ることである。走るサラリーマンがいるのであれば、山に上るサラリーマンがいてもいい。とは言いすぎだが、今朝、大文字山を越えて大学に行った。11/29に次いで二度目である。
昨日の午後、京都は小雨が降った。今朝の天気も良くなかった。しかし、前回のトレーニングから半月以上が経過している。ということで、曇り空を覚悟し、また道がしるいことも覚悟で家を出発した。
当然ながら、紅葉は終わっている。森からは生物が姿を消し、もっと低い地域に下りたようだ。とはいえ、鹿の声が時々響く。繁殖の季節が始まったのだろうか。
山頂付近は霧の中だった。500メートルに達しない低山とはいえ、霧がかかると雰囲気がある。その霧を楽しむ一方で、出勤前にこんな高山の雰囲気を味わってどうするのだ、仕事をする気になるのかと心配もした。
実のところ、心配する必要もなく、研究室に着くとすぐさま仕事モードに入ることができた。しかし、どうもお腹が減っている。これでは昼まで持たないと思い、朝一番の講義の前にコンビニに買い物に行き、サンドウイッチを買って食べた。これまで、早朝の仕事前の山歩きの経験が少ないだけに、これからも山から下りた後の対処方法は試行錯誤だろう。
最後に、何故そんな早朝の、出勤途中の山歩きが自由にできるのかとの疑問に答えておきたい。教員は安月給であるものの、特典として、研究室という個室を与えられている。その部屋のロッカーに講義用の衣装を入れておくと、出勤はどのような格好でもいい。というわけで、山の衣装から職場の衣装に着替え、何食わぬ顔で仕事ができる。それに、山で一汗流した方が頭の調子もいい。つまり、教える方も教えられる方もお互いにハッピーである。ということで、傍からとやかく言われる筋合いのものでないだろう。

2012/12/18


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