川北英隆のブログ

冬至の京都に思う

今朝、7時を30分くらい過ぎないと太陽が東山から上がってこない。冬至の日の出だった。そんな東山の落ち葉を踏みしめて歩きながら、京都での暮らしを思い出していた。
店先には棒鱈が並んでいる。関東ではめったに見かけなかったが、京都や奈良では正月料理に欠かせない。錦ではその固い棒鱈を電気ノコギリで切る音が聞こえているとのこと。棒鱈の煮たものが店頭に並ぶと、いよいよ正月の支度である。棒鱈は、素材自体が高いし、料理には手間暇がかかる。だから非常に高いものになる。まさに正月にしか食べられないものになってしまった。
これに比べて、同じ正月料理の材料であるクワイは高くないとのこと。正月間際になるとどうなるのかわからないので、我が家ではさっそく買ってきて食べた。「小さいと皮をむくのが大変」ということで、大きめのクワイが皿に盛られて出てきた。小芋くらいあるので、1つ、2つ食べただけでお腹が膨れる。とはいえ、少し苦味があり、芋よりも固く、味がしっかりしている。年に一度は食べたい食材だろう。
後は、カズノコにゴマメか。これらも間際になると高くなるかもしれないので、我が家ではすでに調達してあるらしい。
関西の正月は楽しい。食べ物の種類が豊富であることが第一だ。第二に、とくに京都や奈良は初詣の寺社がすぐ目の前にある。ということで、年に一回、朝っぱらから酒を飲んで、酔っぱらい気味に街を歩くと寺社に当たる。犬棒ではないので、今年も幸運だなと思えるのである。

2012/12/21


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