川北英隆のブログ

エチオピアの不思議

何がエチオピアの不思議なのか、どこが日本と共通しているのか、正直なところ決め手はなかった。とはいえ、これまで訪れた国ではあまり考えられないことが多かったのも確かである。
1つはインターネットである。アジスアベバのホテル(外資系)では自由に利用することができた。しかし地方のホテルに泊まった瞬間、利用できなくなった。日本の旅館みたいなものかもしれない。それぞれの地では高級に近いホテルを利用したのだが。所々でネットカフェの看板を見かけたが、人口の割りには少ない印象を受けた。1人当り国民所得では極めて貧しく、僕が今まで訪れた国では統計上も実態的にも最貧国だったからかもしれない。比較するのは問題かもしれないが、バングラデシュの半分以下であり、アフガニスタン以下でもある。
もう1つはカレンダーである。エチオピアの正式のカレンダーは通常の西暦と異なる。年数は西暦よりも7.5年若いそうだ。この点、昭和だ平成だと表記する日本といい勝負だと思った。むしろ日本のほうが、年数の数え方が複雑である。とはいえ、月の数え方はエチオピアの方が複雑らしい。なにしろ1年は13月とのことだから。文化のある国だから独特の暦を持っていると考えればいいのだろうが、国際的な取引を考えると、一々西暦に換算しないといけないから、日本もエチオピアもアホな労力を使っている。
その他、独自の文字を使っていること、英語教育に力を注いでいるものの地方に行くと学校に通えない子供も多いから英語があまり通じないこと等、表面的な共通点もある。もちろん、古くからの歴史と文化のある国との共通点もあるが、外人に「日本とエチオピアは不思議な国」と言われると、どう反応していいものやら。「そらアメリカが発展するはるか以前から独自の文字を使い、海外と交易していたさかいにね」と自慢するしか仕方ないかもしれない。

2013/03/03


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