川北英隆のブログ

一番気持ちのいい季節に

どの季節が好きか。こう質問されると、子供の頃は当然のごとく「夏」と答えていた。かつての夏は今からすると涼しかった。夏休みもある。西瓜も美味かった。で、今の答えは「この季節」だろう。
今日の大文字山は、ホトトギスがそこら中で鳴いていた。カエルも沢で鳴いている。そういえば、つい数日前、大学の構内でハルゼミが一声二声鳴いた。大文字山で聞くのはよくあるが、平地では珍しい。昆虫や動物の生態系が変化したのだろうか。
荒神橋のマロ猫は相変わらず写真家風のオッちゃんと一緒だ。最近は鴨川の河原にいるのを見かけることが多い(当然、遠くから)。このあいだは、オッちゃん、草の茂った河原をマロ猫がノシノシと歩いてくる姿をパチリと撮っていた。
今朝、新幹線で伊吹山の麓を通った。今の伊吹山は黄緑よりももう少し緑がかっている。伊吹独特の高山植物が一斉に芽吹いているのだろう。
自然はめまぐるしく変わっている。大文字山では花の季節が終わりに近かった。これから緑色が濃くなり、木々の葉が夏の強い光で群青がかった緑に焼けていく。そうなると歩くだけで疲れる。だから、その前にも数回、大文字に入りたいと思う。
歩くと、ぐたっとしたような、よくわからない気分的な重さが取れる。とくに「この季節」の山歩きは適度な汗とともに物理的な重さ(体重)も取れ、やはり最高だ。でも、「最高や」とビールを飲むと、物理的な重さはすぐさま元に戻ってしまいそうだが。

2013/05/24


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